漆器のお手入れ方法:英語でジャパン『漆器』

器に関係するもので、「これって英語でなんて言うんだろう?」と、
調べていると出てくるのが、

チャイナ China とジャパン Japan

中国と日本?って感じですが、
実はこれ、
磁器と漆器、という意味なんです。
(もしかして、最初を小文字にするとかルールがあるのかも?japan とか。)

じゃあ、陶器はなんて言うんだよ!!
って、いつも思うのですが。
potteryかな?誰か教えてほしい。

どこかに書いた話かもしれませんが、日本の有田焼が
東インド会社によって、ヨーロッパに大量に輸出されていたころ、
美術のお話にもよく出てくるジャポニスムという日本ブームが起こっています。

日本の陶磁器/漆器もその一端を担っていたのでしょうか。

海外の食器はたくましい

最近は珍しくなくなりましたが、10年ほど前、
食洗器OK、レンジOK、ついにオーブンOKというグラタン皿?
とも思えるマグカップが登場していて、驚いたことを覚えています。
北欧雑貨ブームが始まったころのことです。
日本にも確かに土鍋などの直火OKな陶器はありましたが、
まさかのマグカップで登場したのには、
ほんとに「手洗いしてください~」という案内が、
なんとも弱弱しい・・・と感じていました。

今は、やっぱりそれが日本の良さでもあるし、
電子レンジは使うとしても、カップをオーブンに入れる用事はそんなに多くない。
と、居直っています。
(と言って、さいえはあんまりカップ置いてないですけど・・・笑)

さて、
前置きが長くなりすぎましたが、
そんな繊細な器の一つでもある『漆器』
漆器のすばらしさは、手に触れた時の感触ではないかと思います。
そっと歯を当ててみても、なんとも優雅な感触。
この感触はほかの磁器や陶器には出せないものだわ!
と、思います。

そんな漆器の取り扱い方法です。
めっちゃ、簡単。

『漆器』の取り扱い方法

取り扱い上のタブー

1.電子レンジ/食洗器は使わない

電子レンジはなんとなく、感覚的にダメという気がするのか、あまり失敗例は聞きませんが、食洗器は間違えがちなようです。
食洗器OKの漆器もあるみたいなのですが(漆風塗料かもしれません)、
本物の漆器であれば、たくさんの作業工程を経たものだと思って、
ひと手間、手洗いをお願いします。

2.熱湯で洗わない。熱湯を注がない。

熱湯でも漆器は劣化してしまいます。
アツアツのお味噌汁を注ぐんだー!という方は、漆器の劣化を覚悟してください。
と言っても、火を止めて、ぐつぐつがおさまってから注げば、大丈夫かと思います。
ひび割れのような亀裂などが発生するかもしれません。

3.直射日光に当てない

陶器や磁器では、太陽光で殺菌、虫干しをすることがあるかと思いますが、漆器には適しません。
木工の器や雑貨も同じです。
木は直射日光で反ることもありますし、漆にもよくありません。
布でしっかり水分をふき取って、食器棚に保管しましょう!!

4.ギザギザのスポンジは使わない

『漆器の表面は乙女のお肌のように扱いましょう!』と、
案内をしていただいたことがあります。
いつも漆器の取り扱いを思い出すときに、この言葉を思い出して
おさらいしています。
乙女のお顔は、丁寧に泡でマッサージしますよね。
ギザギザのスポンジを自分のほっぺに当てないなーと思えば、それは、
ブッブー。
そんな風に思い出してみてください。

『漆器』のおすすめポイント

『漆器』のタブーを先に言ってしまうと、面倒だな・・・
となってしまうかもしれませんが、逆に言えば、タブー以外のことに煩わされないので、実はけっこう、使いやすい食器なのです。

1.長持ちする

大事に使っていれば、何年も長持ちするのが漆器。
そして、経年変化も美しく、艶やかになっていくのが漆です。
変化としては、色が明るく鮮やかになっていきます。

2.軽い

重厚感のある見た目であっても、重いかな?と感じるくらいの大きなお皿でも、持ち上げると、とても軽いのが、漆器の器。大きなお皿ほど、軽いことがありがたいと思えます。

3.洗剤で洗っても大丈夫です

油っぽいものを盛り付けた後、洗剤で洗いたい気持ちになりますよね。気を付けていただきたいのは、ギザギザのスポンジなど、表面を気づ付けないもので洗えば、洗剤は使用可能です!優しく洗ってあげてください。

4.口や歯との触りが良い

お椀など、思わず歯を当てても、優しい歯ざわり・・・噛んじゃだめですよ。でも、陶器やステンレスなどに比べると、やっぱり木の触感て柔らかいです。しかも漆であれば、木が乾いてきて、バサバサと節が立ってこないので、いつまでも触りの優しい感じが続きます。

5.お料理の盛り付け 格上げ

漆器は、食器の中でも「和風」なイメージの強い器で、盛り付けると、ググっと格式が上がります。スーパーのお惣菜を盛り付けたとしても、おにぎりを盛り付けたとしても、素晴らしき引き立て役です。盛り付けを見ている方も、高級感を感じ取れるレベル。と、個人的には思っています。

食卓のほんの一部を漆器にすることも、食卓が引き締まっておすすめです。
長く使うのに、漆器はオイル仕上げよりも優れモノです。

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